日本衛生学会研究活性化基金による若手プロジェクト研究
(2012年度までの募集要項)
目的:今後ますます重要となる衛生学分野の研究を推進する上で、若手研究者の主体性の発揮は非常に重要な未来への第一歩である。そこで、衛生学会として若手研究者が中心となった共同研究・研究討議への助成を行い、未来の社会医学を担う人材育成の一助とすることとした。
募集内容:衛生学領域の複数(3名以上)の若手研究者(原則として40歳以下)が行う予防医学・環境医学の領域における共同研究や研究討議に対して、一件5万円程度(10万円を上限)の助成をおこなう。現在における実現可能性よりも未来における発展性を志すような斬新な提案であることを重視する。もちろん、共同研究を主体とした研究費の獲得を目指すための計画も歓迎する。
なお、共同研究者として教授クラスが加わることはできる限り御遠慮願いたい。
スケジュール:9月末日までに申請のあった件について、理事会で審査・審議後、助成決定通知を送付(11月上旬)、振込先確認と同時に助成金振込み。研究期間終了後速やかに報告書(下記成果報告の項参照)を提出して完了とする。
募集件数:2〜4件を予定している。但し、採択するに足る提案がなかった時は、基金として次年度の募集に回すこともある。
研究期間:助成金交付より1年間。但し、衛生学会本部に理由を届け出れば、更に1年間の期間延長を認める。
継続申請:研究の継続を希望する場合、経過報告を含む継続申請書を提出し、申請することができる。継続の可否については、他の申請書(新規申請を含む)との比較および途中経過を勘案して決定する。このため、継続の申請は、新規申請と同じ9月末日を締切とする。
成果報告:研究期間の終了とともに、経理を含む報告書を提出するものとする。継続が認められた場合は、継続申請時の経過報告書をもって初年度の報告書に代えることができる。
助成を受けた者は研究期間の終了後1年以内に衛生学会総会のシンポジウム、ミニシンポジウム、研究集会を提案・企画するものとする。2年以上継続した場合には、代表者は成果を基に総説として衛生学会機関誌に投稿することが望ましい。
2012(平成24年度)までの若手プロジェクト研究助成
平成24年度 | 龍田 希 (東北大学大学院医学系研究科発達環境医学分野) |
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東日本大震災によるストレスが子どもの知的能力に影響をおよぼすか | |
平成24年度 | 莫 穎禧 (三重大学大学院医学系研究科環境分子医学分野) |
Epstein-Barrウィルス関連上咽頭癌におけるエピゲノム異常の検討 | |
平成23年度 | 宮崎 航 (熊本大学大学院生命科学研究部公衆衛生・医療科学分野) |
ヒト脳発達・脳機能における環境因子の影響・メカニズム解析 | |
平成23年度 | 秦 咸陽 (東京大学大学院新領域創成科学研究科環境システム学専攻) |
環境ナノ粒子による生殖や発生影響評価のためのバイオマーカーの検定 | |
平成22年度 | 高田 真澄 (愛知医科大学大学院医学研究科生理学第 2 講座・大学院生) |
立体映像の長時間曝露が生体に及ぼす影響 | |
平成22年度 | 熊谷 直子 (川崎医科大学衛生学・助教) |
環境物質曝露影響および免疫修飾治療に関わる生体内免疫機能の包括的解析手法構築の試み | |
平成21年度 | 林 由美 (名古屋大学大学院医学系研究科環境労働衛生学・博士課程1年) |
胎生期化学物質曝露により獲得した低体重を特徴づける遺伝子が生活習慣病に与える影響及びそのメカニズム | |
平成20年度 | 堀中 真野 (京都府立医科大学大学院 医学研究科 分子標的癌予防医学・助教) |
TRAIL 発現誘導成分による、「癌の分子標的併用予防法」の開発 | |
平成19年度 | 伊藤 由起 (名古屋大学大学院医学系研究科環境労働衛生学・特任助教) |
ナノサイズの浮遊粒子状物質による大気環境汚染とリスク評価 | |
平成19年度 | 尾山 真理 (新潟大学医歯学総合研究科地域予防医学講座・助教) |
胎児期・乳幼児期起源の生活習慣病リスク要因を探索する | |
平成19年度 | 髙田 宗樹 (岐阜医療科学大学保健科学部・准教授) |
腹部温罨法が中・高齢者の慢性便秘の症状に及ぼす影響 ―中・高齢者の便秘予防に向けて― |
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平成19年度 | 津田 洋子 (信州大学医学部衛生学公衆衛生学講座・大学院生) |
長野県内の中小規模事業場におけるメンタルヘルス対策実態調査 | |
平成19年度 | 林 宏明 (川崎医科大学衛生学教室・大学院生) |
珪肺症例における制御性T細胞の検討 | |
平成 16-18年度 |
中尾 睦宏 (帝京大学医学部 助教授) |
身体情報からみた自殺予防のアプローチ | |
平成 16-18年度 |
市原 学 (名古屋大学大学院医学系研究科 助教授) |
オゾン層破壊物質および代替物のリスク評価とリスク管理への戦略 | |
平成 16-18年度 |
野村 卓生 (大阪府立大学 助教) |
運動習慣改善への効果的な啓発・教育に関する研究 | |
平成16年度 | 東 朋美 (金沢大学大学院 助手) |
卵巣癌の予防・早期診断を目指した癌特異的発現因子の遺伝子変異解析 |